何も失わない ただ得ただけ
2014年09月24日
河野嘉恵 at 08:19 | Comments(0) | 可能性を信じる
ブログを書くときは、頭に降りてきたものをそのまま文章にするのだけど、中には「これ文章にしていいやつかなぁ?」というものも、降りてくる。
そんな時は
「そんなつもりないんだけど、悪口に思われたらやだなぁ」
「なんか恥ずかしい」
「変な宗教に嵌まってるとか誤解されたらやだなぁ」
「こういう表現、理解されないかもなぁ」
・・・と思いっきり世間の目を気にしてしまう。
そういう時は、書けない、書かない、もしくは書いてもお蔵入りするようにしてきたけど、そういうことはもうやめにしようと思っている今日この頃。
そして実は今書こうと思っているのも、「これどう思われるのかなぁ?」と思うようなヤツ(笑)
ホント、超個人的に勝手にそう思っているのだ☆
でもしょうがない。
もう降りてきてしまっているんだ。
で、意外と書いてみたら「へ?どうしてこれが迷うの?別にいいじゃん」と思われるのがオチかもしれん。
という小心者らしい前置きをしつつ本題。
*******
私は今まで、何か大きなものを手放すたびに、本当にほしかった大きなものを得て、自分のステージが開けてきたんだなぁと思う。
恋人への執着を手放して、まともな生活を手に入れたり(若気の至り)
大きな自己投資(お金を手放す)をすることで、ほしい未来への地図を手に入れたり
そうやって意識して頑張って手放して、そして別のものも手に入れてきたこともあるけど、不思議なことに「まだそんなつもりじゃなかったのに!!」というものまで手放して、結果大きなものを引き寄せてしまうこともある。
実は私、大きな変化のある前・・・・何かを手放すときは、必ずそれを象徴するアイテムを失くしてしまうのだ。
しかもそのアイテムは「絶対なくしちゃいけないやつ!!!」というシロモノ。
どういうものかというと・・・・
まだ私が市の職員である保育士をしていた時。
その年の年度末である3月で辞めようとは思いつつ「いや・・・でもあと1年くらい続けようか・・・」などとぐらぐら揺れていた6月ごろ。
失くしてしまったのだ。
市の職員の証明であるIDカードを・・・!
紛失するとか本気で有り得ないからーーーー!!!!
(・・・ってこれ、ブログで書いちゃって大丈夫かな 壁|∀・)ジー)
で、それが引き金になったわけでも何でもないのだけど、結局私はその年度の3月で退職した。
安定を手放して、自分で身軽に動ける自由を手に入れたのだ。
そして1年前。
私はやっぱり「絶対失くしちゃいけないだろ!」というアイテムを失くしてしまった。
それが何なのかは、今はまだ話せるタイミングではないのだけど、そのアイテムを失くした時は自分の不注意さ加減にめっちゃ腹が立ったし、情けなかった。
でも結果的に
私はその数か月後、そのアイテムが象徴となった、「それ」に頼っている自分・・・つまり「それがあっての自分」になっていたことに気付き、手放すことを決めた。
そこから「私は私でしかない」ということを、とても大切にするようになった。
そしたら出会う人が変わり、大きな流れができて、ちょっと前じゃ考えられないような大きな仕事やラッキーが自分のもとへやってくるようになった。
そんなことをいろいろ思い出しながら思った。
「きっと夏休み終了直前にならないと、宿題に取り掛からない私のようなタイプには、こうやって有無を言わせず大事なアイテムを取り上げて、尻を叩いてくれる神様がいるんだなー。はっはっはっ」
もしかしたらこれからも、次に開かれた場所に行く前には、こんなふうにアイテムがなくなるかもしれない。
そのアイテムは、モノだけでなくお金かもしれないし、もしかしたら人かもしれない。
ん?
人・・・・?
あれ?
もしかして大切な人を失うこともあるっていうこと・・・?
そう思った瞬間
いやだーーーーーー!!!
思わず叫びたくなるくらいの恐怖が一気に押し寄せてきた。
やだやだやだやだやだやだやだ
絶対に嫌だ!!!
そんなことになるなら、別に何もいらない!
幸せになんてならなくてもいい!
衝動的だったけれど、本気でそう思った。
そして気が付いた。
自分の中に、「失う恐怖」があるんだ。
それまで、何かを手放せば、何かが手に入るというのは経験上わかっていたけれど、ずっと「手に入る」ことばかり気にして、「手放す」ことの意味を深く考えたことなんてなかった。
私はこの時初めて、自分がこの「手放す」を「失う」と勝手に思い込んでいたことに気が付いたのです。
そんなことに気が付いて数日後。
友達に「これ絶対面白いから!」と勧められた本がありました。
それがこちら
旅猫リポート/文藝春秋

¥1,512
Amazon.co.jp
有川浩さんの小説「旅猫リポート」
ネタバレしない程度に、ざっくり説明するとある野良猫(オス)が、交通事故で怪我をしたのをきっかけに、サトルという青年に助けられ、一緒に暮らすことになる。
ナナと名付けられたその猫は、サトルと幸せな5年間をすごした。
だがサトルはどうしてもナナを手放さなくてはならない事情ができて、一緒にナナの飼い主を探す旅に出る。
サトルの過去、出会いを紐解く1人と一匹の物語・・・・みたいな話。(伝わったか?)
その中で、元野良猫ナナのこんなセリフがあったのです。
野良なんて捨て置かれて当たり前なのに、サトルは足を折った僕を助けてくれた。
それだけで奇跡的だったのに、サトルの猫になれるなんて、僕は世界中で一番幸せな猫だったんだよ。
だからサトルが僕を飼えなくなっても、僕は何も失わないんだ。
ナナって名前と、サトルと暮らした5年間を得ただけなんだ。
それは、サトルと出会わなかったら絶対に手に入らなかったんだ。
何も失わない
ただ得ただけ
ここを読んだとき、ふっと軽くなりました。
そうだ
私もおんなじだ。
生まれたときは、なんにも持っていなかった。
そして成長と共に沢山の人と出会って別れて、沢山のモノが手に入り、そしてなくなった。
そのループの中で私はいろんな感情を味わって、沢山の記憶が創られてきたんだ。
私はなにも失ってなかった。
失ったと思っていたものは、全部自分の中に形を変えて「あった」んだ。
失うことに、そして手放すことに恐怖を感じるのは、自分の中の「ある」を信じられないからなんだ。
そうはいっても、人間だからやっぱり痛みは感じるし、それでいいんだと思う。
その時は痛くても、悲しくても、寂しくても、傷ついても
それでも流れる時の中で、自分の中の「ある」を感じられたなら
きっと大丈夫だと思えるはずだから。
そう自分に語りかけたらすごく楽になって、「うん、私は大丈夫」と思えたのです。
(*´Д`)はー・・・
・・・・・ちなみにこの「旅猫リポート」
間違いなく号泣します。
もし読む機会がありましたら、周囲にはくれぐれもお気を付けくださいませ( ̄∀ ̄)
特に猫好きさんは要注意☆
゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・・*:.。. .。.:*・゜
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